▼目次
1.仏花の選び方 生花・プリザーブドフラワー・アーティフィシャルフラワー(造花)
仏花は生花でなくて良いのでしょうか?というご質問をよくいただきます。
お送りする時期により、異なります。
「仏花」というのは「仏様」になられた四十九日以降にお供えするお花を挿します。
お亡くなりになってから日が浅い 四十九日より前の、お香典の表書きが「御霊前」の時期に贈るお花は生花が望ましいです。
枕花
訃報を受け取ってからお通夜までに贈る花を「枕花」といいます。
亡くなられた方のの枕元に供えるために、ご自宅へお届けします。
枕花は、場合により斎場に持ち込まれ、火葬されることがありますので
生花で、色は基本的に白か、ごくごく淡い色や紫色を入れる程度にとどめます。
供花
お通夜、告別式などご葬儀に贈る花を「供花」といい、葬儀の祭壇を飾ります。
供花は、基本的に生花です。
葬儀会社で一括して管理しているケースも多いため手配の詳細は、葬儀会社に必ずご確認ください。
仏花
「仏花」は、前述のとおり「仏様」になられた四十九日以降にお供えするお花を挿します。
喪中はがきが届いてからお送りするケースも多く
いつまでに、という期限はありません。
詳細については、宗派により解釈が異なることがありますが
基本的にどの素材を用いても問題ないと言われています。
仏花の素材で迷っているお客様には、以下のとおりおすすめしています。
- 生花:残されたご遺族の方が、お花のお手入れが困難でない場合に贈る
- プリザーブドフラワー:毎日、お花の水替えやお手入れをすることが困難な方、なおかつ造花に抵抗がある方へ贈る
- 造花:丈夫な素材を好む方、湿気や乾燥が強い場所にお花を飾る方へ贈る
2.仏花を贈るタイミング
四十九日までは、まだ仏様になっていない状態(御霊前とご仏前)です。
お葬式までの短い時期は、生花の枕花を送ります。
その後、四十九日を過ぎてから仏花をお送りすることが望ましいです。
残された方によっては、大切な方を亡くしたショックが大きく、人に伝えることが出来ずに 1年以上経ってから「実は○○がなくなって‥」とカミングアウトされるケースも少なくありません。
仏花をお送りするのは、遅い分には問題ありません。
大切な身内を亡くしてみると、2年3年の年月はあっという間です。
何年経っても、自分の大切な人が他界したことにお悔やみをいただけるのは 心が癒されるものです。
時間が経ってしまったから 今更 仏花を送るのはどうかと悩んでいる方は、全く気になさらなくて良いと思います。
3.お悔やみに贈る仏花の色合い ※地方により異なります。
◆四十九日まで
- 真っ白い花、もしくはごく淡い色彩の花を選びます。
- 喪主の方の手を煩わせないよう、花束よりも器に生けたアレンジメントを贈ることをおすすめします。
◆四十九日以降(月命日、3回忌、7回忌など)
- 時間の経過とともに、贈る花の色合いも明るいものを選んでいきます。
- 長期間飾るため、プリザーブドフラワーや造花も使用されます。
◆新盆
- 亡くなられた方の霊をお迎えするため、華やかな色彩の花を選ぶと良いとされています
◆お彼岸
- 陰陽五行説に基づき、赤・青・黄・白・黒(黒の代わりに紫を使用)の5色を使用します。お墓参りの用のお花が売っているのを見ると、けっこうキツイ色遣いですが、5色入れておくのが基本です。
4.仏花の花材選びで注意すること
- 仏様への敬意を表現するため、棘のある花(バラやアザミ)は避ける
- 香りが強い花は避ける
- 海外では、バラのリースをお墓にお供えするケースも多いため、バラを仏花に使うことに抵抗がないという方が増えてきました。
また、プリザーブドフラワーは加工の都合上、茎を使わないため、棘がついていないから使用しても良いという考え方もあるようです。
いろいろな決まりごとはありますが、故人がお好きな花で、残された方のお慰めになることが一番大切です。
あまり風習にとらわれ過ぎずに、お相手の方を尊重して仏花をお送りください。
執筆者
2022.11.8